じゃがいもの芽かきをしないとどうなる?収穫量と安全性に差が出る理由を徹底解説

じゃがいもの芽が伸びてくると、「このままで大丈夫かな?」と少し気になりますよね。何本も茎が出ていると、元気に育っているようにも見えますし、わざわざ抜くのはもったいない気もします。

実は、芽かきをするかどうかで、収穫するじゃがいもの大きさやそろい方に差が出ることがあります。しかも、芽が茂りすぎると、土の中だけでなく地上に出た芋の安全性にも関わる場合があるんです。

この記事では、芽かきをしない場合に起こりやすいことから、時期、手順、取り除いた芽の再利用まで、家庭菜園向けにわかりやすく紹介します。

じゃがいもの芽かきとは?まず知っておきたい基礎知識

芽かきは元気な芽を残して整理する作業

芽かきとは、じゃがいもから複数出てきた芽のうち、育てる芽を選び、不要な芽を取り除く作業です。すべての芽を抜くのではなく、一般的には太くて健康な芽を2〜3本ほど残します。

じゃがいもは、ひとつの種芋から平均して5〜7本ほど芽が出ることがあります。多い場合は10本近くになることもあり、そのままにすると株元がかなり混み合ってくるんですよね。

芽かきをする時期の目安

作業の目安は、植え付けから約3週間後、または一番長い芽が10〜15cmほどに伸びた頃です。この時期なら芽の太さや葉の状態を見比べやすく、残す芽を選びやすくなります。

早すぎる段階では、どの芽がよく育つのか判断しにくいものです。反対に、茎が大きく伸びてからでは株元を傷めやすくなるため、芽がそろってきたタイミングを逃さないことが大切です。

すべての栽培で絶対に必要なの?

芽かきは、必ずしなければ収穫できない作業というわけではありません。実際に、芽かきをせずに育てても、複数のじゃがいもを収穫できるケースはあります。

ただし、芽の本数や土の状態、品種、植え方によって結果は変わります。大きさのそろった芋を狙いたいなら、芽かきをしたほうが管理しやすい。そんな位置づけで考えると、無理なく取り入れられますよ。

じゃがいもの芽かきをしないとどうなる?収穫量への影響

栄養が分散して小ぶりになりやすい

芽が多いまま育つと、ひとつの株から伸びる茎や葉が増えます。葉が増えること自体は悪いように思えませんが、種芋が持つ栄養や、根から吸収した水分・養分が多くの芽に分散しやすくなるんです。

その結果、芋の数は取れても、一個一個が小さくなったり、大きさがばらばらになったりすることがあります。煮崩れしにくい中玉をそろえたい場合などは、芽を2〜3本に整理する意味が出てきます。

収穫量は「数」と「重さ」を分けて考える

ここで注意したいのは、収穫量という言葉です。芽かきをしないと、芋の数そのものが増えるように見える場合があります。しかし、小さな芋が多いと、全体の重さや使いやすさでは期待ほどではないかもしれません。

一方、芽かきをすると、残した芽に養分が集まりやすくなります。そのため、数を最大化するというより、食べやすい大きさと品質を目指す作業だと考えるとわかりやすいでしょう。

株が茂りすぎると病気や害虫にも注意

芽が多い株は、茎や葉が密集して風通しが悪くなりがちです。雨のあとに乾きにくくなれば、蒸れや病気のリスクも高まりますし、葉の裏側を確認しにくくなるため、害虫の発見が遅れることもあります。

もちろん、芽かきだけですべての病気を防げるわけではありません。それでも、株元を見やすくして、土寄せや観察をしやすくする効果はあります。家庭菜園では、この「管理しやすさ」もかなり大きいですよ。

芽かきをしないと安全性にも差が出る理由

茎が伸びると芋が地上に出やすい

じゃがいもの芋は、土の中で茎の一部がふくらんでできるものです。芽や茎が勢いよく伸び、株元の土が押されたり雨で流れたりすると、土の中の芋が少しずつ露出することがあります。

芽かきをしない場合は株が茂りやすく、土寄せのタイミングを見逃しやすい点にも注意が必要です。芋が見えていないか、株元にひび割れがないか、葉の間からこまめに確認しておきましょう。

緑色になったじゃがいもは食べない

じゃがいもが太陽光に当たると、表面が緑色に変わることがあります。この緑化した部分には、ソラニンなどの天然毒素が含まれることがあるため、食用には向きません。

少し緑っぽいだけなら大丈夫、と考えたくなるかもしれませんが、無理に食べないほうが安心です。特に緑色が広がっているもの、苦みやえぐみを感じるもの、芽がたくさん出ているものは廃棄しましょう。芽や芽の周辺も、調理前に深く取り除く必要があります。

安全のために芽かきだけでなく土寄せも行う

緑化を防ぐうえで重要なのは、芽かきと土寄せを組み合わせることです。芽かきを終えたら、残した芽がまっすぐ伸びるよう株元を整え、芋が隠れる程度に土を寄せます。

土が雨で流れたときや、芋が大きくなって地表が盛り上がってきたときは、追加の土寄せを行いましょう。芽かきをしたから安心、ではなく、収穫までの見回りが最後のひと手間です。

じゃがいもの芽かきの方法と失敗しにくい手順

残す芽の選び方

まず、株元から出ている芽をすべて観察します。残す候補は、茎が太く、緑色で、傷や変色が少ないもの。葉が大きく、全体にしっかりしている芽も育てやすいでしょう。

細くひょろひょろした芽、傷ついている芽、株の外側へ大きく倒れている芽は、取り除く候補です。最終的には、株全体のバランスを見ながら、元気な芽を2〜3本残します。

手で抜く基本の手順

作業は、晴れの日が続くタイミングがおすすめです。芽を抜いた部分が乾きやすく、雨が続くときよりも傷口からのトラブルを避けやすくなります。

  1. 株元の土を片手で押さえ、残す芽を確認します。
  2. 取り除く芽の根元をつまみ、左右にゆっくり揺らします。
  3. 根元から、急に引っ張らずに抜き取ります。
  4. 残した芽が立ち上がるように整え、株元へ土を寄せます。

途中で茎だけが折れて、根元が抜けないこともあります。その場合は無理に掘り返さず、少し伸びてから改めて取り除きましょう。ハサミで切る方法もありますが、切り口から雑菌が入る心配があるため、基本は手作業が無難です。

作業後に確認したいポイント

芽かきのあとは、株がぐらついていないか、残した芽が傷ついていないかを見ます。土が乾きすぎている場合は、株元を軽く整えますが、水を与えすぎて過湿にする必要はありません。

その後は、葉の色や伸び方、株元から芋が見えていないかを定期的に確認してください。芽かきは一度で終わることもありますが、新しい芽が出てきた場合は、株の状態を見ながら追加で整理します。

よくある質問|芽かきの疑問をまとめて解決

Q1. 芽かきをしないと、じゃがいもは収穫できませんか?

いいえ、芽かきをしなくても収穫できる場合はあります。土づくりや水分管理が適切で、もともと出る芽が少なければ、大きな芋が取れることもあるんです。

ただし、芽が多い株では小ぶりな芋が増えたり、株が茂って管理しにくくなったりします。収穫の失敗を完全に防ぐ作業ではありませんが、サイズをそろえたいなら芽かきがおすすめです。

Q2. 芽かきで取り除いた芽は植え直せますか?

植え直して育てる方法はあります。取り除いた芽の切り口から2cmほどが水につかるように挿し、窓ガラス越しの明るい場所で管理します。水は毎日取り替え、1〜2週間ほど発根を待ちます。

根が出たら、茎の約3分の1が土に埋まるように植え付けます。ただし、芽から育てたじゃがいもは小ぶりになりやすく、必ず成功するとは限りません。余ったプランターや場所があるときの試み、と考えるとよいでしょう。

Q3. 緑色になったじゃがいもは、皮を厚くむけば食べられますか?

緑化の程度によりますが、緑色が広いものや、苦み・えぐみがあるものは食べないでください。芽が出ている場合も、芽だけでなく周辺を深く取り除く必要があります。

迷う状態なら、もったいなくても廃棄するのが安全です。保存中も光を避け、風通しのよい涼しい場所で管理すると、芽や緑化を抑えやすくなります。

まとめ|芽かきは収穫量と安全性を整えるひと手間

じゃがいもの芽かきをしないと、芽や茎に栄養が分散し、小ぶりな芋が増えることがあります。収穫数だけを見ると多く感じても、重さや大きさのそろい方では差が出るかもしれません。

さらに、株が茂りすぎると風通しが悪くなり、土寄せや緑化の確認もしにくくなります。芽かきは、収穫量を無条件に増やす魔法ではありませんが、食べやすい芋を育て、株を管理しやすくするための大切な作業です。

目安は、植え付けから約3週間後、芽が10〜15cmほど伸びた頃。元気な芽を2〜3本残して手で抜き、最後に土寄せまで行えば十分です。まずは一株だけ試して、芽かきをした株としない株の違いを比べてみるのも面白いですよ。

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